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2005/05/16

国税庁の憂鬱?

今日の朝日新聞より
高額納税者の公開、廃止含め検討 個人情報保護重視で国

もともと高額納税者番付、別名長者番付はとなり組の戦後版みたいな制度で、『あの人金回りいいのになんで番付に載らないのかしら?税務署にチクってしまおう』という発想を誘引させるものでしかない。それ以外になんらかのメリットがあるのかも知れないが不明。しかしこれだけで終わっては面白くないのでちょっと妄想してみる。

この番付ってもしかしたら、起業してがんばれば君もこれぐらい稼げるかもしれないから頑張れ!という税務当局からのエールかもしれない(笑)。しか~しそれは有り得な~いとしか言えん。

記事の話に戻すと、この番付公開に伴う問題点として以前から色んなところで取り上げられているのが長者番付をネタ元にした犯罪。マンガのネタにもなっている。
例えば長者番付のランクに入った人達の納税額が公示される訳だから、その金額から所得が推定される。つまり早い話が誘拐などは長者番付に載った人間の家の人間を狙えという事。そりゃそうだ。貧乏人の家族を誘拐したって鼻血も出やしないし。
高所得者はこのリスクを避ける方法は基本的には無い。しかしあとで罰則を受けてもいいという覚悟があればこれを回避する方法はある。

具体的に言うとこうだ。
長者番付にランキングされるのは『申告期限までに確定申告された場合にのみ』というところを利用する。所得が多くても長者番付に載せないためには期限までに申告をせずに、期限を越えてから申告をすると、いくら納税額が多くなろうとも長者番付にランキングされる事は無い。これは統計の裏をかいた手法である。
しかし期限を守らなかったら罰則がある。通常の所得税以外に不申告加算税というものが課される。
もう一つの方法もある。期限までにはかなり少なめに確定申告をし、申告期限後に修正申告をする方法もある。しかしこの場合には脱税と指摘されて、重加算税を追徴される可能性が非常に大きいので前者の方法がいいのではないかと思う。

前述のマンガとは、去年連載が終わった『壁ぎわ税務官』のことで、この番付を元にした犯罪からどうやって逃れるかということをネタにしたエピソードが描かれている。
このエピソードだけではなくて、他にもなかなか面白く読める税務に関するエピソードが満載なので、税務に関するさわりをを知りたい場合にはいいかも。

マンガでも描かれているように、犯罪に巻き込まれるリスクが既に指摘されているので、個人情報保護法案が施行され、また個人情報の取扱いに非常に敏感な時代になってきているので、もしこの番付が原因で犯罪が起きたと主張した場合には、税務当局は裁判に勝てるのだろうか。行政の不作為が問われても仕方が無いような気がするし、裁判所の判断もその方向に動いていくだろう。特に裁判員制度が開始した場合には間違いなく行政の不作為が問われる事例になると思う。
なので数年の内に廃止されるんじゃないのかという気がするが、結局密告によってどれだけ税収が確保できたかという数字が無い事には廃止したほうが良いかどうかは何とも言えないが、そのあたりの統計を取っているかどうかにかかっているとは思う。さてどうかな。

壁ぎわ税務官 1 (1)
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